ピーマン

食いしん坊の私は、誰かが「おいしい」と言う食べ物は自分も美味しく感じないと損をした様な気持ちになります。そのお蔭で今まで数々のものを克服してきました。くさや、ホヤ貝、ドリアン、ベジマイト等々。1度目がだめでも、2度3度とチャレンジするうちに美味しく感じられます。ですが、そんな自分にも食べられるけども、けして美味しいと思ったことのない食べ物が唯一あり、それはピーマンでした。それが最近になって、八百屋から「このピーマンはうまいよ」と勧められ、早速細切りにしたピーマンを一口噛んだところ、なんと、美味しいのです。ごく普通のピーマンが、初めてこんなに美味いものだと感じました。きっと子どもの頃、ピーマンはこんな感じと自分で決めつけ、美味しくないものとして自分に刷り込んでいたのでしょう。今回、また一つ好きなものが増えとても嬉しくなりました。

誰しも何かしら苦手なものはあると思います。最初に嫌な経験をしてしまうと、自分の中で苦手意識を形成し、次回からはそれに対して構え、失敗を招いたり、ストレスの原因になったりします。これは普段は意識しておらず、ひどい時にはパニックを引き起こします。ではこの苦手意識をできる限り少なくし、未来の人生を楽しく豊かにして行く為にはどうするべきなのでしょうか? 私は初めての体験となるものには、出来るだけ楽しい経験をたくさんさせてあげることが大切だと思います。楽しかった体験を積むことにより、またやってみたいとの気持ちになり、それが自信に繋がります。逆に、課題を乗り越えられなかった経験をするとそれが潜在的にストレスや不安の原因になります。子どもが苦手意識を植え付ける前に、たとえ出来なくても「やってよかったね」、「今度はきっと出来るよ」と意味づけをしてあげて下さい。そうすることで苦手意識の刷り込みは少なくなります。また、たとえ苦手意識を持っても、私のピーマンのように安心して克服出来るよう導いていくことがストレスの少ない幸せな未来を創る一番のポイントだと思います。