賢い子どもの育て方[2]

「賢い子どもの育て方1」の続き

つまり、賢さとはより多くの視点から物事を考察する力です。多方面から見られる様になると今まで気づかなかった事に気づきます。他の人の気持ちがわかって来ます。未来の予測が立つようになります。

これらを論理的に考え、話す力が付くと、より多くの人たちに伝える事が出来、意見をもらい、更に多くの視点を知ることができます。そして、より健全な人間関係、社会に役立ちます。これが賢いと言う事だと私は思います。

賢さとは自分も他人も幸せになる物なのです。多くの視点を持つ訓練方法は、物事を具体的な見方と抽象的な見方を行ったり来たりする事です。先ずは子どもの頃から親しまれているトンチクイズや幼児の知育の問題を解くことも良い方法例だと思います。

例えば、🐨 🐜 🍬
「この4つの中で仲間外れはどれでしょう」小学校入試で出された問題です。動く物、生き物で考えれば、仲間外れは飴ですが、コアラ、あり、あめ、あしで考えると「あ」から始まらないので、仲間外れはコアラになります。

また、色々な事に疑問を持つ事も大切です。1+1=2、本当ですか?大人と子どもで映画に行った時に料金は大人料金と子ども料金は違います。屁理屈ですが、色々な屁理屈も色々な見方の典型です。目的をずらすことによって、価値基準や答えが変わって来ます。

当たり前を疑う事もとても役に立つのです。高校までの数学はルールの中での思考なので答えは決められますが、実際の生活では答えが一つと言う事は殆どありません。

近年、頭の良さは脳の連携のスムーズさだと言われています。人間の脳は「ある行動をとった後、脳の中で“報酬”を表す物質が放出されると強化する」という性質があります。つまり、報酬を得て喜びを実感できた行動を再現し、繰り返したくなるのです。その結果、脳の各部分が連携し、その行動に熟練していくのだそうです。

安心した状況で、「自分がやりたくてやる」事が何よりも大切です。人に押し付けられたり、強制されたりしてはなかなかこのような心理状況にはなりません。ですから、あなたは幸せにしかなりません。安心して、自信を持って、思考を楽しみましょう。

2023年3月10日
園長 峯村敏弘