親子で笑顔の子育て ~感謝の気持ち~

子育てで大切なのは、「正しい子育て」や「一生懸命すぎる子育て」ではなく、親自身が楽しみながら、子どもと過ごせることに感謝することです。「お母さんはあなたのために頑張っているのよ」と感じさせると、子どもにとってプレッシャーになり、親の期待に応えなければならないと思わせてしまいます。それよりも、親が楽しんでいる姿を見せることが、子どもにとって何よりの安心材料になります。

実際に、母親の情緒的な特性や行動が子どもの感情的発達に大きく影響することが研究で示されています(「母親の情緒傾向が子どもの情緒発達に及ぼす影響」, 国立国会図書館)。

また、「こども 1 万人意識調査 報告書」(消費者庁)によると、子どもたちが家庭で望むこととして「親にもっと自分の話を聞いてほしい」「勉強へのプレッシャーをあまりかけないでほしい」といった項目が挙げられています。このことからも、親が笑顔で子どもに寄り添うことが、子どもの心を豊かにする大きな要因であることがわかります。

では、どうすれば親子で笑顔になれるのでしょうか?その鍵は、「感謝を伝えること」です

子どもが生まれたとき、「生まれてきてくれてありがとう」と心から感謝したはずです。しかし、成長するにつれ、つい「早くしなさい」「ダメ!」などの注意や指示が増えてしまいます。そこで、意識的に「ありがとう」と伝える習慣を作りましょう。例えば、洗濯物を一緒に畳んだときには「手伝ってくれて助かったよ」、買い物に付き合ってくれたときには「一緒に来てくれて嬉しかったよ」と声をかけるだけで、子どもの表情は一気に明るくなります。

子どもは、親の笑顔が見たいし、親に喜んでもらいたいと願っています。だからこそ、子育てを頑張るよりも、楽しむことを優先しましょう。親が「一緒にいてくれてありがとう」と感謝を伝えることで、子どもは「自分は愛されている」と実感し、心が満たされます。子育ての本質は、「正しく育てること」ではなく、「親子で幸せになること」です。今日から、感謝の言葉を増やし、笑顔あふれる子育てをしてみませんか?

2025年4月28日
園長 峯村敏弘

園長ブログ「マンゴの木陰」を更新しました。過去のコラムも是非ご一読ください。
https://eisminemura.hatenablog.com/
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